2010年10月アーカイブ

2010年10月 5日

告白

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面白かったですね。寝ずに読んだ、って久しぶり。
映画になるような小説は面白い。困った時は原作本。昔から私の本選びの基本です。
前にも書きましたが一人称小説は元々とても好きなのです。鳥瞰的に物語りするよりも感情移入がしやすく、ドップリと世界に浸れますから。映画の予告、そしてタイトルからその路線であることや内容も概ね想像がつきましたが、とにかくよく出来た小説でした。事件に関る複数の人間の独白だけで構成される形式は黒澤明の「羅生門」を思い出させました。人間の業による矛盾を並べ見る。しかもそれぞれが現代人のよく見る特性を持っていて、こんな人間こんな事その辺にたくさん存在するって思えるところが怖い。実際冷静になって考えるとここまで極端な人たちや事柄ってとても珍しいのですが、異常者から見ればその行動は理屈が通っているわけで、独白となっているこの小説の文章がそれだけリアルに書かれているのでしょうね。
あとがきに変えて、映画監督の談話が載っていましたが、映画も期待できるのでしょうか。久しぶりに映画館に行ってみようかと思っています。
ただ逆で、小説読んで期待して映画でこけるってパターンは非常に多いですからね。今までで゙一番失望したのが高村薫の「マークスの山」。あそこまで面白い小説をよくぞここまでつまらなくした、って代物でしたね。よかったので記憶に残っているのは阿佐田哲也の「麻雀放浪記」。登場人物のキャスティングがあそこまで嵌った映画って見たことありません。松本清澄の「砂の時計」は映画の評判が非常に良いのですが、小説はもうひとつでした。ちなみにトリックに懲りすぎた古い推理小説って苦手ですので、それでかな。映画は結局見てないんですね。

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